かねしろくりにっく

かねしろクリニック

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エスコート本田1F
スタッフブログ
UPDATE: 2020-10-19 15:38:54
日本ではCt値を上げ過ぎて偽陽性が多いという事は先日、お知らせしましたがPCR陽性者のCt値分布とウイルス培養結果とを比較した分かりやすい図を入手しました

ウイルス活性・感染力のある人を見つけるためのCt値は30程度で問題ありません

Ct値30程度でも多くのウイルス不活性・感染力の無い人が含まれますが、Ct値をそれ以上に上げてもウイルス活性・感染力のある人は同定できず、少しでもSARS-CoV-2に類似した遺伝子情報を持ったウイルス不活性・感染力の無い人だけが同定されるだけで、無意味な陽性者が増えて多くの人の不安を煽るだけの結果になります

外国の例では香港の対応が最も優れていてる事になります

日本のCt値は40~45ですが40以上ではウイルス不活性・感染力の無い人は全く存在しませんので無駄に増幅を行っていることになります

増幅回数を増やすほど当然、時間も掛かりますが、少しでも多くの陽性者を見つけるためにCt値を上げているのに無駄に検査時間が掛かって検査数を抑えてしまうという本末転倒なことを行っていることになります

混乱を収束させるにはPCR陽性者数を無理矢理に探して発表して不安を煽っている事を止める必要があり、そのためにはCt値を香港と同程度の35程度に下げて本当にウイルス活性・感染力のある人だけを見つけて発表することにすれば、実際には感染者はそれほど多くない事が分かり、混乱が収束に向かうと思われます

COVID-19患者(回復期)のPCR陽性者のCt値分布とウイルス培養結果との比較
カテゴリー:お知らせ
UPDATE: 2020-10-15 11:35:50
インフルエンザは基礎疾患がある人、免疫力が低下している高齢者では重症化する危険がありますが最も罹りやすいのは小児で、学童が集団生活する学校からインフルエンザは流行し始め社会へと拡がっていくため、感染拡大の源である学校を押さえれば流行拡大を阻止できるのではないかという 「学童防波堤論」と言う考え方があり、このような考え方に基づいて1962年にインフルエンザの流行を阻止するため全ての学童にインフルエンザワクチンの集団接種が行われるようになりました

しかし学童の集団接種方式に関しては「学童全員にワクチン接種を強制するのは人権問題ではないか?」とか「学童だけに接種しても流行状況は変わらないのではないか?」など学童の集団接種に対する様々な批判が起こり、この様な情勢の中、次第にワクチン無効論が唱えられるようになりました

一方、80年代後半にはインフルエンザのような感染症は「個人の責任で防止すべき」であるという個人防衛の考え方が見られるようになり、1994年の予防接種法の改正で基本的にこの考え方が導入されインフルエンザワクチンは定期接種から外されて任意接種になりましたが、この結論に至った経過や説明が不十分であったため多くの人たちには「国がインフルエンザワクチンは効果がないから、学童の集団接種を廃止した」との誤解が生じ、ワクチン接種する人は極端に減りました

その後、高齢者のインフルエンザ感染、死亡者が増加しましたが、当時は学童と高齢者が同居している家庭も多かったため学童が感染すると同居している高齢者に家庭内感染を起こしたことが原因と考えられました

予防接種によりウイルス増殖を抑える事で軽症化し飛沫に含まれるウイルスも減少するため、学童が接種すれば学童自体の発症が抑制され、同居している高齢者への家庭内感染も抑制されて高齢者の感染、死亡を減少させる効果はあるようです

しかし昔は高齢者と学童が同居している家庭も多かったと思いますが今は核家族化が進んで学童と同居している高齢者も減り、学童に対する集団免疫が高齢者の感染、死亡を抑制させる効果は乏しくなっていると思われます

これまで予防接種によって無症候感染者を作り感染を拡大させている可能性があると唱えていましたが、予防接種によりウイルス増殖を抑える事で軽症化し飛沫に含まれるウイルスも減少するため、無症候感染者を作っても誰かに感染させるリスクは低いと思われますので、予防接種で作り上げられた無症候感染者が感染を拡げている可能性に関しては誤りでしたので撤回し、お詫びします

しかし既にお知らせしているようにインフルエンザはCOVID-19のために多くの人が予防に気を付ける事によって4月以降はほとんど患者が出てませんので、換気、サーキュレーターなどでの撹拌、手洗い、手で目鼻口を触らない、呼吸器症状がある人だけマスクを着用、咄嗟に咳やくしゃみが出る時はマスクの有無に関わらず肘の辺りに鼻口を付けてする、トイレは蓋を閉めて流すという標準的予防法を行うことで、かなり予防できると思われます

予防接種を過信し油断して予防策を怠ってしまえば感染拡大に繋がりますので標準的予防法の実践が最も重要で、予防接種は重症化しすい高齢者、基礎疾患のある方、学童、乳幼児以外は積極的に推奨する必要は無いという考えに変更はありません
カテゴリー:お知らせ
UPDATE: 2020-10-12 10:26:20
PCRは遺伝子検査に用いられる手法の1つで、特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増やして調べやすくするために用いられる遺伝子増幅技術で、感染症だけではなく癌に特徴的な遺伝子異常が存在するかどうかを調べる時にも利用されることもあり、採取したDNAが微量であってもPCRによりDNA配列を増幅させることで判定が可能となります。

Ct値とはPCR検査で遺伝子を増幅させる過程で遺伝子の量が設定された閾値に達した時点までに要した増幅回数で、サイクルとも言われ、Ct値の数字乗個に増幅されます。

検査に含まれている遺伝子が多ければ少ない回数で十分に検出でき、遺伝子が少なければ検出可能になるまでに要する増幅の回数が多くなります。

SARS-CoV-2のPCRではCt値を増やすごとに、より少ないウイルスでも陽性になり、理論的にはCt値10だとウイルスが1000万個以上ないと陽性になりませんが、Ct値20にすれば10万個以上、Ct値30では1000個以上、Ct値40では身体の中にわずか10個以上でも陽性になります。

COVID-19の場合、感染して発熱などの症状が出るには少なくとも10万個程度のウイルスが必要と言われていて、20~25サイクルで感染しているかどうかの判定は可能です。

しかし日本の国立感染症研究所のマニュアルが示す「リアルタイムPCR」は45サイクルで、国内メーカーの3つの検査キットでは40~45サイクルとなっていて、これらを使ったPCRでは、ウイルスが身体にたった10個程度存在すれば陽性と判定され、20サイクルで検査すれば陽性者は現在の100分の1程度になります。

更にPCRは遺伝子配列の類似性で判定するので、ここまでサイクル数を増やすとSARS-CoV-2の遺伝子配列に部分的に類似した従来の風邪コロナウイルスなどが存在していても陽性になる可能性があります。

そういう理由から国内でPCR陽性者とされた人のほとんどは咽頭に10~1000個程度のSARS-CoV-2に類似した何らかの遺伝子が付着している状態であり、COVID-19感染とは断定できません。

PCRは本来は20~25サイクル程度にして症状のある人だけが検査をしないと正確な診断ができません。

いまだにPCRができるかどうかのお問い合わせが多いですが、PCRを行って陽性者を無理矢理に見つける必要はなく、メディアなどに惑わされずに冷静に対応していただきますようお願いします。
カテゴリー:お知らせ
UPDATE: 2020-10-08 15:44:47
ECMOnetで人口呼吸器、ECMO患者の集計を中心になって管理しておられる京都府立医科大学ICU 橋本部長に直接、メールでお聞きしましたが、京都府の場合、27名の方がCOVID-19で亡くなっていますが、人工呼吸器・ECMOを施行した方は約30名で、その中で亡くなった方は6名だそうです

残りの21名ですが京都府のコントロールセンターに確認していただき、どこの病院も受け入れに難色をしめす中、特に高齢者については気管内挿管など積極的治療を行わない事を条件に受け入れるケースが多発したそうで、気管内挿管もせず死亡された方がかなり居るようです

ですのでCOVID-19の死亡者数は約300人という少人数ではなかったと訂正し、過小データをお示しした事をお詫びします

しかしCOVID-19の死亡者数が1600人ほどだとしても特別に多いとは思えません
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UPDATE: 2020-10-04 10:48:02
日本だけではなく全世界的にCOVID-19のPCR陽性者が回復してから他の原因で亡くなってもCOVID-19の死亡者として数えられているようです

日本ではECMOnetに全国のICUの8割程度が登録されていて、通常業務も激務なのに合間で多くの人に正しい情報を発信するためにECMO、人口呼吸器の使用状況、死亡者数を毎日更新してくださっていますが、10/3現在で人口呼吸器を使用していて亡くなった方が195例、ECMOを使用していて亡くなった方が70名で全部で265例です

重症化して必要になった全ての人に人口呼吸器、ECMOが導入されているはずですから冷静に考えるとECMOnetが公表している死亡者数がCOVID-19の直接死亡者数になるはずで、登録されていない人も居るかもしれませんが直接死亡者は300人ほどになり、日本では直接死亡者は公表数の1/3程度ということになると思います

一貫してお伝えしてきたように、やはりCOVID-19は大した病気ではありませんが、インフルエンザも実は感染力が弱くて手洗いやマスクだけ予防ができる事が分かったのは、COVID-19の恩恵かもしれません

常にお知らせしているように換気、サーキュレーターなどでの撹拌、手洗い、手で目鼻口を触らない、呼吸器症状がある人だけマスクを着用、咄嗟に咳やくしゃみが出る時はマスクの有無に関わらず肘の辺りに鼻口を付けてする、トイレは蓋を閉めて流すという呼吸器感染症、感染性胃腸炎予防の基本を続ければ何の制限もしないで生活することは問題なく、今後も新規感染症が出現しても感染抑制に繋がって慌てずに済みますので皆さんに継続して実践をお願いします
カテゴリー:お知らせ
UPDATE: 2020-10-02 09:13:59
今後もこれまで通り利益よりも患者さん本位の医療を提供するために努力していきます

受診された患者さんに対してはしっかりとインフォームド・コンセントを行って費用対効果の高い医療を心掛け、受診しておられない方に対しても多くの人の健康が維持されるように色々と情報を発信していきたいと考えています

今後とも何卒、宜しくお願いします
カテゴリー:お知らせ
UPDATE: 2020-10-01 11:18:13
インフルエンザの東京都での定点医療機関当たりの患者報告数を提示しますが、傾向的には全国でも同じことが言えると思います

昨シーズンはラグビーワールドカップの影響で10月から年末にかけて例年よりも多かったですが、年明けからは逆に例年よりも極端に減っています

日本で初めてCOVID-19の感染者が確認されたのが1/16、ダイヤモンドプリンセス号で感染者が確認されたのが2/1です

インフルエンザが昨シーズンに少なかった理由はCOVID-19対策でマスク、手洗いをする人が増えたせいだと思ってましたがCOVID-19が確認された当初は未知の恐ろしい病気だという認識はあっても、まだ対岸の火事のように受け取って、そこまで多くの人が厳重に予防策をしていたとは思えませんので1月中からインフルエンザ患者が減っているのはCOVID-19と因果関係は考えにくいと思われます

昨年4月頃からインフルエンザ患者はほとんど発生しておらず今シーズンも例年では今頃でも全国で週に5000人以上の感染者の報告がありますが今シーズンは週に4人ほどの報告しかなく、この事に関しては多くの人が予防に注意しているおかげだと思います

インフルエンザは高齢者や基礎疾患がある人だけではなく乳幼児も重症化する可能性がありますが、感染性はCOVID-19よりも弱いようですので換気、サーキュレーターなどでの撹拌、手洗い、手で目鼻口を触らない、呼吸器症状がある人だけマスクを着用、咄嗟に咳やくしゃみが出る時はマスクの有無に関わらず肘の辺りに鼻口を付けてする、トイレは蓋を閉めて流すという有効な感染対策を続ければインフルエンザの流行は起こらない可能性が高いと思われます
カテゴリー:お知らせ
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